腎嚢胞は良性の病気で、腎臓の尿を作る組織の中に液状成分が貯留したものです。腎臓のどの部分にできているかで、症状がある場合と無い場合があります。
血尿の原因になることがありますが、無症状のものは腹部エコーや尿検査で定期的に経過観察を受けておけば心配ありません。
ただし、腎臓の癌(がん)の中には嚢胞とそっくりで、区別が困難なものがあります。そのような場合には、泌尿器科専門医が CT などの精密検査を勧めることがあります。その際は、精密検査を受けて診断を確定しておく必要があります。
学校検診での診断は「血尿症候群」、管理区分「E」で運動制限は不要、3~6か月に1回の検尿で経過観察をと指導されているのではないでしょうか。
きちんと経過観察を受けてください。何か運動部で活動している場合、腎臓に悪い影響はないだろうかと心配されることもあるでしょうが、疲労がなかなか回復しない時や尿の異常に気づかれた場合には、かかりつけの医師に相談して、必要な検査を受けてください。
一般的に、ご質問の病気であれば、充分な睡眠と栄養管理に気をつけていれば、運動制限などは必要ありません。お父様の病状との関連性はなく、現時点では心配ないと思います。
結石が自然に排出される期待度は、結石の大きさや腎臓の働き具合などから決まります。体外衝撃波砕石術が必要な状態になれば、泌尿器科専門医が判断してくれますので、自然の排石を期待して内服薬による治療を継続してください。その他に、結石が小さくても腎臓が尿をうまく送れない場合、結石より下方の膀胱側の尿管に狭いところがある場合などには、内視鏡を用いた治療が必要になることがあります。そのような状態となれば、あなたの結石の治療に最も適した処置や手術を勧めてくれると思います。
是非、泌尿器科専門医を受診して、膀胱炎の再発原因について調べてもらってください。特に原因が無い場合でも、性交、便秘、疲労などの誘因を避けること、予防目的でクランベリージュースなどを飲用するなどの対処法があります。
妊娠中の腎盂腎炎の合併は胎児にも母体にも好ましくありませんが、産科医が定期的な検査で適切に対応してくださるように、泌尿器科医からの紹介状を持参して、ご相談されることをお勧めします。
おそらく膀胱に溜まった尿を尿道へ送り出す部分がうまく機能しなくなっている状態ではないかと思います。手術が必要な場合があります。
いろいろな理由から経尿道的前立腺切除術後に排尿状態が悪化する場合があります。
病状説明が理解しにくい場合や詳しい説明を受けても再手術に同意できない場合には、他の泌尿器科医にセカンド・オピニオンを伺うのも良い方法です。
男性の尿道炎を起こす菌の代表は淋菌とクラミジアです。淋菌は細菌で薬の効きにくい耐性菌が増加しているために、医師は注射薬の投与を受けるように指導されています。クラミジアはウイルスに近い微生物で耐性の心配はありません。
従って、適応のある内服薬のみで治療が可能ですが、薬の種類によっては長い日数の服薬が必要です。また、場合によっては淋菌とクラミジアの両方が感染していることもあり、治療と検査を医師の指示通りに守ることが必要です。
症状が強くないクラミジア感染では治療を中途半端に終えると、パートナーに感染させてしまう危険性もあります。お尋ねの方も症状が消失して、検査で微生物が陰性になったことを確認してもらうことが望まれます。
PSAは前立腺癌のスクリーニングに用いられている腫瘍マーカーですが、基準値より高い人の全てに組織生検で癌が見つかるわけではありません。
泌尿器科医の触診や画像検査で強く癌が疑われる方では、PSA値にかかわらず、組織検査をすることもあります。つまり、PSAは早期に癌を見つけるための手がかりにする血液検査です。
あなたの場合、癌が疑われていない理由(前立腺肥大がある、炎症所見がある、他)を良く説明してもらい、きちんとPSAの動きを見てもらえば心配ありません。万が一、癌が潜んでいてもこのPSA値の前立腺癌であれば、急に進行することはありません。
肝心なことは症状がなくても必ず経過観察を受けて、PSA値を追跡してもらうことです。数値の上がり方や、他の検査によって、生検の必要な時がくれば、その理由を泌尿器科医が説明してくれます。
膀胱尿管逆流の治療は最終的には手術療法ですが、逆流の程度、腎臓の傷みぐあい、年令なども考慮して、先ず抗生物質の内服で経過を見ることが多くなりました。子供が小学生になる頃までの間、膀胱の細菌感染を抑制しておけば、膀胱機能の成長も手伝って、逆流が消失することが期待できるからです。
お尋ねの女の子の場合も適応があると考えられますが、小さな子供さんの治療方針ですので、主治医の説明内容を再確認してください 。
大きな病院で行う検査には腎臓の傷みぐあいをみる「腎シンチ」検査などがあります。いずれにせよ、小児泌尿器の専門医に紹介してもらい、現時点で必要な検査は、全て受けた後に、セカンド・オピニオンとして治療方針の説明を得ておけば保護者の方の不安はなくなると思います。
おねしょ(夜尿)の原因の中には、泌尿器科的な病気がいくつかあります。通常の検査には痛みを伴うようなものはなく、腎臓や膀胱の発育をみる腹部エコー、尿検査やレントゲン検査などです。
夜尿の治療を開始するにあたり、泌尿器科的な診察を勧められた場合には是非、泌尿器科を受診させてください。本人も「おねしょ」を気にしているようですので、泌尿器科への早めの相談が望ましいと思います。
包茎には真性包茎と仮性包茎があり、一般に手術が必要なものは真性包茎で、亀頭包皮炎などの局所感染や排尿障害を合併する場合です。
お子様が手術を必要とする理由をわかりやすく説明してもらってください。決して、急いで手術を必要とする病気ではありませんが、初回の感染でも手術適当と判断する場合があります。
もう一度、納得のいくまで説明を受け、保護者が手術を受けさせるかどうかを判断されたら良いと思います。